地名にはその土地の歴史や地形、文化などが大きく反映しています。しかし狭い日本、同じ名前の地名が複数ある場合もよくあることです。私たちがフィールドにしている山梨県小菅村も例外ではありません。実はあるのです。同じ地名が、しかも東京にです。これは行ってみるしかない!ということで観光に行ってみました。
東京都葛飾区小菅
よく「小菅で活動しています」というと、「あのよく渋滞しているところでしょ?」「あー刑務所のある」と言われます。小菅村で渋滞することはほぼないし、刑務所もありません。そもそも信号は村に一つしかありません。
そんな私たちが活動している山梨県小菅村から電車で3時間の場所にある『小菅』それが東京都葛飾区小菅です。
観光地ではありませんが『旧小菅刑務所(現:東京拘置所)』や『小菅ジャンクション』がある場所で、一度は聞いたことがある方も多いとおもいます。
小菅村のことを話すと大体ここと間違えられます。
さっそく街歩きに出発!
何か面白いものがないか、駅から歩いて観光してみます。駅から少し歩くとさっそくウッドデッキの遊歩道がありました。
川沿いを歩くための親水公園らしく、きれいに整備されています。
小菅村にも川があるので、なんだか親近感を感じます。川は繋がっているんだな。と感じましたが、よく考えるとこちらは荒川水系でした。
この遊歩道は東京拘置所の周り半周を囲んでいるようです。のんびりとした憩いの場で、なんだか癒されます。
ドキドキがとまらない
小菅に来たからにはやはり避けて通れないのは、東京拘置所です。正門や面会用の入口周辺ではなぜかドキドキがとまらなかったです。
住宅街の中に現れる大きな建物は、なんだか威圧感がすごくて近くを通るだけでも緊張します。
緊張を少しでもほぐすために小菅のグルメを味わうことにしました。せっかくここまで来たので、面会用入口にある『喫茶アイアイ』さんに入ることにしました。
ここのお母さんはとっても優しくてお話好きな方です。なにより美人!
私のような女性が一人でウロウロしていたので、心配していてくれたらしく、お店に入った途端に色々と小菅について教えてくれました。
拘置所の見どころや注意点はもちろん、小菅の歴史やお孫さんの話など楽しい時間を過ごすことができました。ちなみに、お孫さんももれなく全員美人でした。
暖かい人柄に触れるためか、面会に来た方や常連さんが続々とお店に来ていました。お母さんと常連さん達の会話を聞いていると、拘置所の冗談話等が飛び交い、こういう人情が息づいている街なのだろうなと妙に納得してしまいます。小菅村と同じです。
お土産を買ってみる
観光といえばお土産です。小菅村では物産館でお土産を買うことができますが、東京の小菅にはお土産やさんなどありません。拘置所グッズとかないかな?と思っていたのですが、観光名所ではないのでないです。よくよく考えたら当たり前でした。当たり前田のクラッカーでした。ちなみにこのギャグは先ほどの喫茶にいた常連さんに教えていただいたギャグです。
お土産やさんはないのですが、拘置所に面会に来た方のための差し入れ屋さんなるお店があります。ここでは誰でも買うことができますので、お土産を探してみます。
食品、雑誌、お菓子などが多いのですが、その中でも壁一面を埋めている缶詰を「ぽいな」という理由で購入しました。福神漬けの缶詰は初めて見ました。
お店の方いわく、味が濃くておいしいそうです。
他の名所も見に行く
拘置所は写真も禁止されていますし、ドキドキしますので、次の名所に向かいます。もう一つの小菅の名所といえば、ジャンクションです。ただしこれ近くには寄れないので下から見上げるしかありません。
多摩川とはまた違う顔を見せてくれる荒川の土手を歩きながらジャンクションを目指します。
小菅ジャンクション
今ジャンクションは人気の観光スポットらしいのですが、正直ジャンクションの見方がわからないので、ジャンクションに対する感動はあまりわきませんでした。そもそも車を運転しないのでジャンクションが何かも分からず、ついにはジャンクションどこ?となってしまいました。地図で調べたものも、結局どこかわからず、ぽいところを写真におさめることに。今度ぜひ誰か教えてください。
どんどん行きます
その後も次々と小菅の名所らしきところを巡ります。
小菅には下町らしい風景も多く残っており、神社や八幡宮もありました。いたるところに八幡宮にあったご神木で作った看板に歴史が書いてあり、地域の説明があります。
こすげ小学校発見!
色々と観光地らしきところを回っていくうちに、こすげ小を発見しました。私はジャンクションを見たときより、テンションが上がりましたが、皆さんはなんのことやらという感じだと思います。実は山梨県小菅村にある小学校も小菅小といいます。当たり前だろ!当たり前だのクラッカーだろう!と思う方が大半だと思いますが、葛飾第一小とかじゃなくてよかったなと、なぜだかシンパシーを感じて私はとても嬉しい気持ちになりました。
ちなみに源流大学が借りている拠点も小菅小の分校だったところです。
小菅と小菅村がつながった瞬間です。
こちらのこすげ小でも生徒数が減っているとのことで、なんだか遠いのに同じ問題を抱えているのだな、と感じました。
最後にまた人情に触れる
地域の魅力は人です!ということで、もう一度人情を求めて街を歩いていると、駅に向かう住宅街の中に、突如昔ながらの魚屋さんが現れました。魚そのものはもちろん、煮魚や焼き魚、刺身などすでに調理されたものがあり、一人暮らしのおじいちゃん達が買い物に来ていました。私も覗いていると、オススメや試食をたくさんもらって、こちらでもお土産を買っていくことになりました。
遠いところにこれから帰ることを伝えると、お店のお父さんが、特別にトロ箱に氷を入れて渡してくれました。大きいです。大きな人情を感じました。
最後にまた下町の人情に触れて、小菅村の優しい人たちを思い出しながら帰路につきました。小菅の人も小菅村の人もぜひお互いに遊びに行くと色々な共通点や違いが見えて、楽しいのではないかと思います。皆さんもぜひ同地名の場所に遊びに行ってみてください。観光地じゃなくてもきっと発見があるはずです。