現代でも「わらしべ長者」が通用するか実験する

コラム
これから歩きまーす

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わらしべ長者という物語がある。わらから始まり、物々交換をしていき最後には大金持ちになった話である。それを実際にやったらどうなるか、テレ東でもやっていそうな企画を多摩川の源流にある山梨県小菅村でやってみることにした。

Tシャツスタートで長者になる

始めるにあたり、わらから始まる何てことはしない。さすがにわらから交換して他の物に交換できるなんて思っていないからだ。世の中そんな甘くない。そんな用心深い僕は、小菅村民の欲しがりそうな小菅村のTシャツから始めることにした。

わらじゃ無理か…

わらじゃ無理か…

これなら交換してくれること間違いなし!

これなら交換してくれること間違いなし!

バス乗り間違えました

小菅村までは奥多摩駅から小菅の湯行きのバスに乗って行くのだが、行きからやってしもうた。まちがえて隣村である丹波山村の丹波行きのバスに乗ってしまったのである。行きからハプニングだらけだ。この先、大丈夫か~

奥多摩駅からバスに乗っていくはずが・・・

奥多摩駅からバスに乗っていくはずが・・・

しかし、始めの方に気づいてよかった。普段使わない頭をフル活用し、どうしたらいいか調べていたら、なんと丹波行きのバスは深山橋まで行くことが判明した。深山橋で降りれば小菅村まで歩いていける、これだ!これしかない!何とかなりそうである。というわけで深山橋で降り、深山橋から1時間歩き小菅村まで行くことにした。

これから歩きまーす

これから歩きまーす

1時間くらい歩き、小菅村の最初の集落である金風呂地区に着いた。遠かった…

小菅村だー

小菅村だー

まずは腹ごしらえ

小菅長者は金風呂からスタートとも思ったのだが、もうお昼だったので金風呂にある「すずめのお宿」で昼食をとることにした。すずめのお宿では民宿なのだが、定食屋も兼ねているようだ。親子丼を食べた。

おいしー!

おいしー!

そのとき私は思った。ここで物々交換をすればおいしいお昼御飯も食べられ、物々交換もでき、一石二鳥じゃないかーと。というわけで早速交渉である。すずめのお宿の女将でもある舩木喜美代さんに、小菅Tシャツと何かを交換してもらおうとお願いをした。一番初めの物々交換である。ここでしくじるわけにはいかない。
その願いが天に通じたのか、何とか交換してもらうことができた。小菅Tシャツと交換したものは洗剤だ。本当に感謝である。僕の普段出ない涙が出てきそうになったところであった。

喜美代さん、ありがとうございます!

喜美代さん、ありがとうございます!

すずめのお宿をあとにし、村営バスで他の集落に行くことにした。村営バスは100円で乗ることができ、本数は少ないが大変便利である。次は村役場がある川池地区に行くことにした。この地区は個人商店などもあり、村の中心地である。

現在、洗剤です

その個人商店の1つである美勢屋さんで交換してもらおうと考えた。すずめのお宿で頂いた洗剤だが、美勢屋さんでは交換するべきか悩んだ。なぜなら、美勢屋さんで店頭に同じ洗剤が置いてあったのである。何ということだ。これでは小菅長者は本末転倒である。これはダメだと思い帰りかけたその時、美勢屋さんの店主である、藤木ただひろさんに「どうした?」と声をかけられた。事情を説明すると同じ商品があるにも関わらず、交換してくれるという。本当にありがたい話である。

ただひろさん、本当にありがとうございます

ただひろさん、本当にありがとうございます

僕らは恩恵に授かり、洗剤と砂糖を交換することに成功した。何か順調だな~

砂糖が増えました

そのあと歩いている村の方に話しかけて、美勢屋さんで砂糖に交換してもらったことを伝えたら、なぜかまた砂糖を頂いた。しかも、2袋。ただ、頂いただけで交換はしなくていいという。なんか小菅長者には反するが頂いた。村の人に砂糖をもらった。砂糖が3袋になった。ありがとうございます。

砂糖が増えた〜

砂糖が増えた〜

そのあと砂糖を大量に使いそうなところを考えていたら、民宿という考えにたどりつき、僕も宿泊したことがある、かどやさんに砂糖3袋を持っていき交渉することにした。かどやさんでは小菅村で民宿をやっており、ごはんの量が多くごはんがとてもおいしい宿である。
かどやさんに伺ったときは夕食の仕込み時だった。とても忙しかったにも関わらず、対応していただきとても感謝しています。かどやさんでは砂糖3袋をトマトジュースとシチューのルーとカルピスを交換して頂けた。多種多様だ。

みなさん、小菅村に来たらぜひ、かどやさんへ(宣伝です。)

かどやさん、お忙しい中にもかかわらずありがとうございました!

かどやさん、お忙しい中にもかかわらずありがとうございました!

橋立地区に向かう

かどやさんをあとにして、そのあとは橋立地区に行くことにした。橋立地区は急斜面のこんにゃく畑がある地区だ。そのこんにゃくを作っている木下新造さんの家に行くことにした。木下新造さんの家では、こんにゃくの加工品を小菅村の物産館に出荷している。
お伺いしたときもこんにゃく作りをしてらっしゃった。新造さんの家ではトマトジュースとシチューのルーとカルピスのセットをお漬物の加工品4袋を交換して頂いた。

新造さん、お忙しい中ありがとうございます

新造さん、お忙しい中ありがとうございます

どんどん交換中!

次は中組地区からスタートすることにした。中組地区は小菅の湯(温泉)や物産館があるところである。
中組では後輩の知っている杉田一夫さんという元猟師さんの家にお邪魔することにした。このお宅ではお漬物の加工品を手作りのおもちに交換してもらうことにして頂いた。一夫さん手作りのおもちは、トウモロコシの粉を練って作ったものでとてもおいしかった。

一夫さん、交換していただき、ありがとうございます〜

一夫さん、交換していただき、ありがとうございます〜

小菅村の物産館へ

一夫さんのところをあとにして物産館に行くことにした。物産館では小菅村の特産品を中心に販売している。
物産館ではおもちを雑穀パンとほうとうに交換して頂いた。どちらも物産館の売れ筋でとてもいい物と交換して頂いた。

3月29日に道の駅がオープンします

3月29日に道の駅がオープンします

お忙しい中、ありがとうございます

お忙しい中、ありがとうございます

こんな調子で小菅Tシャツ→洗剤→砂糖→トマトジュース、カルピス、シチューのルー→漬け物加工品→おもち→雑穀パン、ほうとうに交換して頂いた。

やったぜ!

やったぜ!

そんな感じで小菅村でかなりうまくいったので東京でもいけると確信した僕は、源流事務室でこの話をしていたら事務員さんに、強制的に小菅村の雑穀パンとほうとうを地主さんのブロマイドと交換されてしまった。

え〜〜

え〜〜

せっかく頑張ったのに地主さんのブロマイドかよ!

せっかく頑張ったのに地主さんのブロマイドかよ!

皆さんもやりすぎにはご注意ください。やっぱりわらしべ長者をやるなら温かい人がいっぱいの小菅村ですね。
今回、小菅村の方々には大変お世話になりました。本当にありがとうございました!

企画・執筆・出演:柴崎雄大、伊藤元貴
協力者:小菅村の村民の皆様、鈴木郁子さん

*この企画は許可を取って行っています。いきなり村に行って同じことをしても、住民の皆さんが困るのでまねしないようにお願いします。
*でもぜひ小菅村には行ってみてくださいね!

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