人は怖いものが嫌いだ。しかし「怖いものを見たい」という心理も持ち合わせている。お化け屋敷などはその最たる例だろう。心霊写真もそうだ。霊が写っていると怖いはずがなぜか盛り上がる。つまり、この心理を利用すれば普通の写真でも、注目を集めることができるのだ。
人は楽しい写真を見たくない
FacebookやTwitterの普及により、多くの人が休日の楽しい思い出をアップするようになった。具体的には仲間とバーベキューした写真や、友達とふざけ合っている写真。その人の仲間はいいのかもしれないが、たいして知らないコチラとしてはそんな写真に興味はない。
人が楽しくしている写真というのは実に難しい。自分は楽しくて撮ったとして、どこかにアップすると、その場の空気感は伝わらず、それは見た人はもう全く興味が持てないのだ。せっかく撮った写真もスルーされてしまう。
被写体(私)の男性は実に楽しそうである。友達とハイキングにでも来たのかもしれない。本来ならば見るに値しない写真だ。この写真には特に情報はないのだ。しかし、赤い丸の存在が急に見てもいいかもしれない写真にしている。「写真に赤い丸=心霊写真」なのだ。
心霊写真は作れる
赤い丸を写真につけるだけで、いくらコチラが楽しんでいても、その写真は楽しい思い出ではなく、心霊写真となる。多くの心霊写真は霊が写っている部分を赤い丸で示すのだ。そのような文化があるのだ。
この文化を利用したのが上記の写真たちだ。本当は霊なんていない。存分に休日を楽しんでいるだけだ。先述の通り普通ならば誰も興味を示さない写真。しかし赤い丸のおかげで多くの人に見てもらえるのだ。みんな心霊写真が好きなのだ。
赤い丸を作る
赤い丸の正体は、赤い丸に棒を付けて、リュックにさしたもの。この状態で写真を撮れば、なんでも心霊写真になるのだ。もちろん霊なんて写っていない。だって、赤い丸をリュックに刺しているだけなのだ。本当に霊がいたら嫌だ。怖いのは嫌なのだ。
実に簡単に心霊写真は撮れてしまう。都心でこの格好で歩いていると恥ずかしいので田舎がいいだろう。リョックに赤い丸はそこそこ目立つ。そこで今回は小菅村で撮影している。また小菅村は自然豊なので、心霊写真に説得力が出る。
心霊写真で人気者
フィルムではなく、デジタルカメラになった今は心霊写真が減ってきている。フィルムの方が霊が写りやすいのだ。しかし、この方法ならばいつだって心霊写真になる。どんな霊だろう、と写真もよく見てもらえるだろう。
このような写真をFacebookなどにアップすれば「いいね」の嵐であろう。だって、みんな心霊写真が大好きなのだ。夏の足音がだんだんと近づいてくるこの季節からは、さらにいいだろう。ただの楽しい休日を心霊写真として残すだけで、いいね! がもらえるのだ。
友達とバーベキューしたとか、ゼミ友達と海行った! みたいな写真はどういうわけが、前述通りであれば、いいね、なんてつかないはずが「100いいね」とか行ったりしている。それが私の心霊写真だと「3いいね」である。私の理論は違ったのだろうか。私はひとり寂しく小菅村に行ったのに。何がいけないのだ、きっとこのようなタイプが心霊になるのだと思う。