インスタ映えというものがある。写真のSNS「Instagram」に投稿した際に、見栄えがいい写真のことだ。アングルやフィルターはもちろん、被写体にも見栄えすることが求められる。
そのためにパフェやケーキなどのスイーツが人気なのだけれど、全てのスイーツがインスタ映えするかと言われると、そうではない。しかし、美味しいスイーツもある。そんな地味なスイーツがインスタ映えする方法をご紹介したい。
地味なやつ「がんづき」
世の中にはいろいろなスイーツがある。スイーツと言われると「マカロン」や「パフェ」、「パンケーキ」などを思い浮かべる。そして、思い浮かぶスイーツは非常に「インスタ映え」することが多い。
ただ世の中にはインスタ映えしないスイーツも存在する。「がんづき」がそれだ。岩手の郷土料理で小麦粉、卵、牛乳に重曹と酢を加えたスイーツだ。間違いなく美味しいのだけれど、茶色くて形も普通でインスタ映えするとは言い難い。
私が初めて「がんづき」を食べたのは、岩手県一関だった。一関ではよく食べられているそうだ。私は九州出身だったので、がんづきを知らなかったのだけれど、ふわふわでいて、しっとりとした食感に心を奪われた。
インスタ映えが絶対の時代だ。インスタ映えこそが正義なのだ。どんなに美味しくてもインスタ映えしなければ、それは時代に取り残されたということ。そこでこのがんづきをインスタ映えする方法を紹介したい。撮り方次第で地味でもインスタ映えするのだ。
オシャレと共に
地味なかんづきをインスタ映えさせるには幾つかの方法がある。「派手」や「オシャレ」にすればいいのだ。難しいことではない。彼の美味しさのポテンシャルを引き出してあげればいいのだ。
オシャレである。先ほどのがんづきのインスタと見比べてもらいたい。海と膿ほど違うインスタ映えであることがわかると思う。答えはスタバなのだ。スタバのコーヒーの隣におけばインスタ映えするのだ。しかも、飲んでいるのはコーヒーでない。チャイティーラテだ。
このようにオシャレや派手の横に地味なものを置くことで、写真全体としてはインスタ映えということになる。他にも一関は餅御膳が有名だ。いろんな味のお餅を食べることができる。非常にインスタ映えするので、この横に置けばまたがんづきもインス映えということになる。
風景と一緒に
風景などもまたインス映えする要素だ。綺麗な風景はやはり見ていて気持ちがよく「いいね!」を押したくなる。そこに地味なもの、今回で言えば「がんづき」を写り込ませればいいのだ。
一関には田園風景が広がっている。別に観光地という訳ではないけれど、懐かしいな、ずっと見ていたいな、と思う風景だ。誰もがそう思う気持ちを利用して、がんづきを写りこませることで、インスタ映えを起こすのだ。
有名な観光地もいいかもしれない。完全にそのインスタ映えは観光地の力だけれど、そこにがんづきが写れば映えるのだ。虎の威を借る狐と思って欲しい。それでどんなものも映えるのである。
一関の厳美渓にある郭公だんごと撮った。川を渡ってだんごが手元にやってくる。聞いただけでインスタ映えすることがわかるシステムだ。一般的にだんごは地味だけれど、このような工夫によりインスタ映えが生まれる。本人を派手にするのではなく、周りを変えるというよい例だ。
人気者にあやかる
人気者にあやかるという方法もある。たとえば、私がジャニーズのあの人と友達だよ、というか親友だよ、と言えばおそらく私に寄ってくる女性もいるだろう。それなのだ。それをインスタ映えにも使えばいいのだ。
こういうことだ。みんなポケモンが好きなのだ。いま一関駅から気仙沼駅まで「ポケモンウィズユートレイン」という列車が走っている。車内はピカチューだらけだそうだけれど、予約が必要。でも、外観だけでも、インスタ映えするのだ。それがポケモンなのだ。
ピカチュウは大人気。そこにがんづきを一緒に写せば、ピカチュウががんづきを好きみたいに見えるじゃない。たぶんピカチュウはがんづきを食べないだろうけれど、そういうことなのだ。
最高のインスタ映えである。一関には作家「宮沢賢治」が勤めていた会社があり、その関係で「石と賢治のミュージアム」というものもある。誰もが宮沢賢治が好きなのだ。そんな宮沢賢治が好きだった、と書けば写真と文字で完璧なインスタ映えとなる。
宮沢賢治が「がんづき」が好きだったかはよくわからない。わかっているのは三ツ矢サイダーが好きだったということ。嘘はよくない。そこで微妙に三ツ矢サイダーを写すことで嘘は無くなるのだ。インスタの写真を見ると微妙に緑色の蓋が写っていのがわかると思う。
宮沢賢治の有名な「雨ニモマケズ」はこの道から生まれたと思われる。宮沢賢治がこの道を歩いていたのだ。そんな場所でサイダーとがんづきを食べる。よく合い非常に美味しい。宮沢賢治も好きだったんではないだろうか。
インスタ映えは作れる
どうだろうか、あんなに地味だったがんづきが派手やオシャレになり、インスタ映えするようになったのがわかると思う。被写体が地味でも工夫次第で映えるのだ。メインのがんづきにピントが来ていなかったりするけれど、映えたからいいのだ。映えれば正義なのだ。
私が「がんづき」と初めて出会った一関の「なのはなプラザ」で、岩手県立大東高等学校の生徒たちが、期間限定でお店をやるそうです。がんづきも売っていると思うので、干からびるほどヒマでしたらぜひ行ってみてください。
一関市公式観光サイト
http://www.ichitabi.jp/