藁人形というものがある。その名の通り、藁で作られた人形で、呪いの道具として扱われることもしばしば。神社などに行き、怨念を込めて、藁人形に五寸釘を打ち込むのだ。
ただ急に誰かを呪いたくなって、部屋を見渡すと五寸釘も藁人形もあるけれど、金槌がないということがあるはずだ。でも、呪いたい。そんな時のバナナを紹介したいと思う。
呪いたい時
現代においてはなんでも手軽だ。ちょっと買い物にコンビニへ、ちょっと飛行機で海外へ、など国内も海外も、いつもの買い物もなんでも手軽になっている。ただもっと小さく見ると不便な点もある。
トイレ行きたいな、くらいのペースで誰もが「呪いたいな」という時があるはずだ。「一本行っとく?」的な感じで、「藁人形打ち込んどく?」 となるのだ。部屋を見渡して欲しい。誰の家にも藁人形、五寸釘がハムスターの頬袋のようにストックしてあるはずだ。
気づくはずだ。藁人形も五寸釘もあるけれど、「金槌」がないということに。リモコンがない、とかハサミがない、とか自宅ではそのようなことが起きる。それと同じで「金槌」だけがないという現象がトイレに行きたいな、くらいのペースで起きるのだ。
朝一で呪いたい
夜中に急に呪いたくなることが多いだろう。寝る前に1日を思い出し、「あ、呪いたい」となるのだ。でも、金槌はない。そこでバナナである。バナナがあれば、なおかつ北海道に住んでいれば、朝一で呪うことが可能なのだ。
日本人のほぼ全ては北海道に住んでいるので、バナナを夜、外に出しておけば、朝には凍っているのだ。つまり金槌の代わりになる。朝活としての呪いが可能。出勤前のランニングのように呪えるのだ。
これで準備は整った。バナナが凍り、金槌となったのだ。藁人形と五寸釘は誰の家にもあるので、心配しなくていい。心配は金槌の有無だけなのだ。それもバナナが凍ったことで解決した。いざ、出陣である。
さぁ、打ち込むのです
マイナス11度で浴衣というのは初体験だったので、自信を持っては言えなかったのだけれど、めちゃくちゃ寒い。浴衣の下にパッチは着ているけれど、あまり意味がないように思える。試される大地である。ただ全ては藁人形を打ち込むためだ。
バナナで釘が打てている。あんなに柔らかいバナナで釘が打てるのだ。九州出身の私としては感動である。あと、寒さがすごい。その結果、何を呪いたかったのか忘れる。それくらいの寒さがすごいのだ。
寒さを呪いたい。「なんでこんなに寒いの?」と本来の呪いたい理由から、別の呪いたい理由になるのだ。あと、木を傷つけてはダメなので、最初に木片を木に貼り付けたりと、呪い始める前から寒いのだ。
バナナは頑丈で無事に藁人形を打ち込むことに成功した。バナナは金槌の代わりになるのだ。誰もが試される大地に住んでいるので、もはや金槌はいらないのだ。誰の家にも藁人形と五寸釘とバナナはあるので、朝一で呪うことが可能なのだ。ぜひ活用していただきたい。
呪おうぜ!
バナナで釘を打ってみたくて、藁人形を打ち込んだ。こんなにも素晴らしく打ち込めるとは思っていなかった。北海道の寒さにも驚いたし、マイナス11度でも浴衣で15分程度は活動できることもわかった。こんな思いをするなら誰も呪わない、ということもわかった。こっちが呪われているんじゃないか、と思うほど寒くて、もはや痛いのだ。
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