お寿司というものがある。シャリと呼ばれるご飯の塊の上にお刺身が乗っている、歴史ある食べ物だ。100円で食べられるお寿司もあれば、時価というお寿司もある。日本を代表する食べ物だ。
これを自分で作れば、新鮮だし安いしで最高のお寿司になるのではないだろうか。福岡県北九州市には「響灘」という素晴らしい海がある。響灘のお寿司と言われると美味しそう。ということで、自分で作ることにした。
お寿司は高い
お寿司は一般的には高い食べ物である。回ってないお寿司は、店に入るだけで、かなりの緊張感がある。値段が書いていない時すらある。「時価」だ。日によって値段が違う。ただそういう高いお寿司はやはり美味しい。
新鮮でいい魚を使うと高くなるのだろうと思う。ということは、自分で作っちゃえばいいのではないだろうか。自分で釣った魚でお寿司を作れば、間違いなく新鮮で、高級なお寿司にも引けを取らない新鮮さがあるはずだ。
北九州は海
福岡県にある「北九州市」。魚の美味しい街である。小倉の街には「旦過市場」というものもあり、多くの魚屋が並んでいる。また魚のすり身を使った「天ぷら」も美味しい。北九州市は魚の街なのだ。
北九州市には「響灘」という海域があり、遠見ヶ鼻の妙見埼灯台から望む海が美しくて好きだ。響灘の西側には「玄界灘」もあり、対馬海流が流れて世界有数の漁場としても知られている。つまり北九州はお魚が美味しいのだ。
遠見ヶ鼻
北九州市若松区有毛2829
http://www.gururich-kitaq.com/search/category/detail.php?id=159
北九州の響町にある産地直送市場の「海と大地」を訪れた。タコやアワビ、オコゼなど響灘で獲れた海産物が並んでいる。見るだけで美味しいとわかる。響灘という響きでさらに美味しさが増す気がする。
海と大地
北九州市若松区響町3-1-34
http://sanchoku55.com/fukuoka/sanchoku/255/
海と大地では、食事をすることもでき、「鯛の漬け丼」を注文した。近海で水揚げされた新鮮な鯛を自家製のゴマだれで漬け、丼にしたものだ。美味しいのだ。間違いない美味しさなのだ。やはり北九州は魚が美味しいのだ。
魚を調達する
北九州市の魚が美味しいことは、私が食べることによって証明された。あとは自分で魚を調達すればいい。きっとお寿司屋で食べるより安いし美味しいはずだ。そのために板前の格好に着替えた。握るのだ、私のこの手でお寿司を握るのだ。
脇田海釣り桟橋
北九州市若松区大字安屋地先
http://www.city.kitakyushu.lg.jp/san-kei/file_0499.html
釣り公園である「脇田海釣り桟橋」を訪れた。1000円を払えば1日釣りをすることができる。こんな美しい海の魚が釣り放題で1000円なら安い。もはや美味しいお寿司は約束されたと言ってもいいだろう。ちなみに竿を借りることもできるので手ぶらでも大丈夫だ。
ものすごく大切なことを忘れていた。海がある、竿がある、やる気もある、としても、腕がないと釣れないのだ。周りを見ていると子供でも釣れているので、私がずば抜けて釣りの腕がないということになるだろう。だって、全然釣れないんだもん。
最初は大きな魚を狙っていたけれど、それはあきらめて、サビキという仕掛けで小さなアジを狙った。しかし、やっと釣れたアジも隙間から颯爽と海へと帰って行った。元気でね、大きくなれよ。つまり魚が手に入らなかったのだ。
いいお米もある
釣りをあきらめお米を買いに行った。今回購入したのは「夢つくしレンゲ米」だ。夢つくしはコシヒカリ系の福岡のお米。また、米を作る場所を最初にレンゲ畑にすることで空気中の窒素を土中に固定し、また、栄養豊富なレンゲをそのまま鋤き込むことで、豊かな土壌を作る。そこで作ったのが「夢つくしレンゲ米」なのだ。
かっぱの里若松店
北九州市若松区大字払川470-1
http://www.ja-kitakyu.or.jp/service/chokubai/chokubai-4/
このお米を使いお寿司を作ろうと思っていたのだ。新鮮な釣れたての魚に、最高のお米。完璧なるお寿司ができると思っていた。ただ上記のように魚は釣れず、とりあえず、握ってみようと、軍艦防波堤に向かった。
軍艦防波堤は、駆逐艦「柳」「涼月」「冬月」の3隻の船体を防波堤として利用したものだ。のちにコンクリートで補修等が行われ、見えているのは「柳」の船体となっている。そこでお寿司を握る。西日が眩しい。
魚が釣れなかったので、シャリだけになった。ただ思い出して欲しい。これは「夢つくしレンゲ米」。これだけを食べてみたけれど、美味しかった。もはや北九州市では、お寿司に魚は必要ないのかもしれない。
軍艦防波堤
北九州市若松区響町1丁目
時と風の博物館
http://www.kitakyushu-museum.jp/resources/78
魚を買いに行きます!
強がりました。シャリだけでも美味しいのは事実ではあるが、お寿司としては物足りない。やはり魚がないとダメなのだ。ただ安心して欲しい。先に書いたように、小倉には北九州の台所と呼ばれる「旦過市場」があるのだ。
旦過市場
北九州市小倉北区魚町4-2-18
http://www.tangaichiba.jp/
魚はお店の方が無料で捌いてくれた。板前の格好をしているけれど、今のところ板前らしいことは0だ。もっとも捌くのは下手なので、むしろありがたい。お寿司だって初めて握るのだ。できる気がしたからだ。魚も釣れる気がしてたけど。
かなり難しかった。シャリと魚が上手くなじまないのだ。寿司職人には向いていないようだ。ただどうにかできた。実家で作り、近くに住む祖母に持って行ったら、「私は、今日はいい」と謎の言葉を残したので、市役所に持って行くことにした。
祖母には断られた手作りお寿司は意外にも市役所の方には好評だった。普段から美味しい魚を食べている市役所の方が美味しい、というのだから間違いないはずだ。若干「ねちゃつく」と言っているけれど、美味しいと言っているので問題ないのだ。素人が握っても美味しいお寿司を作れる、それが北九州市なのだ。
念のため、市役所の方には正露丸的なものを渡しておいた。念のためだ。ただ美味しかったそうなので、万が一が起きても幸せということでいいのだろう。今のところ、お腹を壊したという連絡は来ていないので。
お寿司の街
自分で食材を揃えれば安くお寿司が握れる気がしたけれど、お金の問題以上に魚が釣れない、上手く握れないなどの問題にぶつかってしまった。ただ私以外は魚が釣れていたし、釣れなくても安く新鮮な魚が手に入るのが北九州市。なんとか形になるので、ぜひ北九州市でお寿司を!
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